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264* おおきな木

おおきな木原書のタイトルは、「The Giving Tree」。少年に
木は、果実を与え、枝を与え、さらには幹までも
惜しみなく与えていきます。

長い間読まれてきた名作絵本が、このほど新訳
で出版され、話題になっています。訳者は、あの
村上春樹さん、です。【絵本 *小学生~】

シェル・シルヴァスタイン 作・絵、村上春樹 訳
/ あすなろ書房 (2010/9/2) 


一本のりんごの木と、“少年”の物語。

まだちいさかった頃、その少年は、大好きなりんごの木と楽しい時をすごします。
木にのぼったり、りんごを食べたり、枝をゆすって遊んだり。

しかし、時はながれ、少年はやがて大人になります。
木は、ひとりでいることが多くなります。

たまに、“少年”(といっても、十分大人になっている) が帰ってきても
木に気持ちが向いているのではなく、
その時々の欲しいものを口にします。

お金がほしい、家がほしい、
悲しいことのあるここから離れるために、船がほしい

最初は果実を、次に枝を、最後には幹を、
木は少年に与えます。



本田錦一郎訳(旧訳)の方を持っていますが、
実は、長い間、この絵本を好きになれずにいました。

木は、少年が好き。その気持ちは、自分を差し出してもいいほど。
この絵本を受け入れられなかったのは、
この絵本の投げかけるものが大きすぎたせいかもしれない、と思いました。

でも、このほど読み返してみて、すうっと心の中に
入ってくるものがありました。
それは、自分も親になって、「与える側」に立ったこと、
それから、いくつかの つらい経験をしたことによるかもしれません。



最後に、もう年老いて気力もなくした“少年”が、りんごの木のもとに
帰ってきます。もう何もない、というりんごの木に、
座って休める場所がほしい、と言います。

物質的なものを何も与えられない、切り株になったりんごの木は、
奇しくも、心の拠り所だけを求めていた“少年”の願いをかなえるのに、
ぴったりだったのです。

所有しているものやら、もろもろを、全部そぎ落として、
その人自身の根っこの状態で、互いに必要としている、
…そんなラストの絵に、胸がいっぱいになりました。



ただ、これは、この絵本を読んで、「いま」私が思うところ。
違う時に読めば、また別の感じ方をするかも。

村上春樹さんのあとがき、引用して終わります。。。

ライン
あなたはこの木に似ているかもしれません。

あなたはこの少年に似ているかもしれません。

それともひょっとして、両方に似ているかもしれません。

あなたは木であり、また少年であるかもしれません。

あなたがこの物語の中に何を感じるかは、もちろんあなたの自由です。

それをあえて言葉にする必要もありません。

そのために物語というものがあるのです。

物語は人の心を映す自然の鏡のようなものなのです。
ライン2
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| 絵本/小学生 ~ | 00:02 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

こんにちは!
読まれたんですね!
村上さんのこの文は心に染み入りますね。
より深い絵本の味わい方を教わったような気がします。

お互い物質的なものはすべて無くなって、
最後は愛に寄り添う・・そんな木と少年の姿が美しい
と私も感じました。

| るるる☆ | 2010/09/21 15:25 | URL |

こんばんは☆
今回、新訳本が出版されたことで、実は旧訳があまり好きになれなかった…という、意見をいろんなところで耳に(目に)しました。
それぞれの方の解釈の違いになるほど、そういう捉え方もあるんだなぁ~と、改めて考えさせられました。

「物語は人の心を映す自然の鏡のようなものなのです」
という言葉に、この絵本に対して私が抱いていたイメージと違う、いろんな感じ方を考えさせられることができたことを、嬉しく思っています。

| ナン | 2010/09/21 21:51 | URL |

るるる☆さんへ

コメント、ありがとうございます。
実は、ブログで るるる☆さんやナンさんの記事を目にするまでは、
復刊があまり響いていなくて(苦笑)。
「あちこちの書店でコーナーが設けられている、
さすが村上春樹さん」、という感じでだったんです。

お二人が記事にして下さったことで、感じ方や、
この絵本に対する思いを知ることができて嬉しかったデス。

| なずな | 2010/09/22 07:39 | URL |

ナンさんへ

ナンさん、ありがとうございます。
訳の違いというよりも、私の場合「少年」に自分を見てしまって
いたから、好きになれなかったのかもしれません。
当時は、思いのままに行動していましたし…
同じシェル・シルヴァスタインの「ぼくを探しに」が
好きだった、と言えば、わかっていただけるかしら?
自分の心の在り様によって、この絵本の捉え方も
様々なのかもしれませんね。

| なずな | 2010/09/22 08:05 | URL |

私も本田さんの訳を持っていて、何だかスッキリしない1冊でした。
るるるさんのところで復刊の記事を見て、図書館で予約をしたのですが・・・
すごい待ち人数でした(><)
同じ1冊の絵本でも、自分の心の状態や経験でまた違った響きが出てくるのが面白いですね!!

| ☆だ~な | 2010/09/22 23:20 | URL | ≫ EDIT

☆だ~なさんへ

わたしは…図書館の予約は、たぶんすごい待ちだろうな、
と思ってあきらめました^^;
本屋の店先でも、ブログ上でも、たくさん目にするようになりましたね。
新訳本が出ることによって、もう一度この絵本に
「出会う」ことができました。
その時々に、その時々の思いで読む、
それでいいんだ、と思えました。


| なずな | 2010/09/24 08:33 | URL |















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