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179* 物語が生きる力を育てる

物語が生きる力を育てる昔話」のメッセージ、「耳からの物語体験」の積極的意味、
感情移入できる物語を味わうことの大切さ…。
物語が、子どもの発達上大きな意味を持つことが提示され、
そのために大人が、具体的にどう関わったらいいのか、考え
させられます。
子どもたちを豊かな物語の世界へ導いて下さる大人の方が
増えていくといいな。そんな想いでこの本をご紹介します。

脇明子 著 / 岩波書店 (2008/01)



この本の3年前に書かれた本読む力は生きる力については
先日紹介しました(紹介記事は
コチラ★)。その中では、
【絵本】から【昔話】、そして【児童文学】へ至る子どもの読書について、
多くのものを投げかける本でしたが、
物語が生きる力を育てるの方では、昔話と創作の物語について
より具体的に語られています。

昔話の章には、「残酷性をどう考えるか」という項があります。
その中で、著者は
子ブタがオオカミに食べられたと聞いたときの感覚は、
鬼ごっこで鬼につかまったくらいの感覚ではないか

幼児期の子どもたちは、まずは動物として生きる力を身につけようとしている
とした上で、次のように述べています。

「食べる」「食べられる」といったお話は、「身体でわかる」という感じのする、とてもなじみやすいもののようです。なじみやすいその領域で、「生き抜く知恵」を教えてくれる昔話は、動物から人間への大変身を促す魔法の呪文のようなものではないでしょうか。
暴力や死を「残酷」と感じる「人間らしさ」は、その大変身を経てから、
少しずつ身についていくのだと思うのです。

だったら、少しでも早く「人間らしさ」を身につけさせるために、残酷な要素を含むような昔話は排除しよう、という考えも出てきそうですが、私の考えはちょっとちがっています。
おかしな言い方かもしれませんが、私たちは「人間」として育つと同時に、「動物」としてもしっかり育たなければならず、「動物」の部分をきりすてようとすると、基礎工事を手抜きした建物のように、不安定になる恐れがあるのではないでしょうか。
子ども時代というのは、「動物」としてのたくましさと、「人間」としての理性や感情が、抜きつ抜かれつ、ともに育っていくべきだと思います。

昔話の特性から単に「昔話はいい!」というだけでなく、
子どもの発達面からの説明に、なるほど、と思いました。

くりかえしや、一定の様式をもつ昔話。
子どもの心にストレートに届く、不思議な力がある昔話。
だからこそ、ダイジェスト版で骨抜きになっていたり、
絵で説明しすぎるものはよくないのですね。
もともと、昔話は語りつたえたれてきたという特質からも、
よく再話されたものを耳から聞いて味わう、
いうスタイルの方がベターなのでは、と改めて思いました。

その一方、昔話にも、登場人物に感情移入することが欠けている
という側面もあり、そこに、創作の物語を読んでいく意味がある、そうです。

感情移入できる物語を味わうことの大切さ、
速読から見えてきた問題、「耳からの物語体験」の大切さ…
脇明子さんの視点にはとても刺激を受けました。
その一つ一つについては後日、またゆっくりと。

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| 大人向け書籍 ・ブックリスト | 08:53 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

来るのが遅くなってしまいごめんなさいm(__)m
母として、拝読しながらじっくり考えることもできた記事でした。
昔から語り継がれてきた物語はお話の土台に安定さも感じられ何歳になっても覚えているものばかりですv-352
絵本では やっぱり原版に忠実なものは読んでおきたいって思ってます。
たしかに忠実なものは「食べた」「食べられた」のような言葉を含み、子供達は「えーっv-404」など声をあげますが最後はホッと よかったぁ!と大拍手♪
実際に食べる場面を描くなどのリアルな表現だったら さすがに躊躇あるかと思いますが、そうでないのでまずは忠実なお話も読み そのうえでパロディ系の本も楽しめればと思います。
ふと立ち止まり考えてみるきっかけとなりました。ご紹介ありがとうございました♪

| nadeshiko | 2009/01/21 04:05 | URL |

nadeshikoさんへ

昔話について、いろいろ考えさせられるこの本、
帰省先の図書館で借りて読み始めたのですが、
手元に置いておきたくなって買い求めました。
今では、傍線だらけです(笑)。
具体的に、昔話の本の紹介もされているので
参考になるんですよ♪

| なずな | 2009/01/21 07:05 | URL |

昔話は生きる知恵を教えてくれると思っていましたが、それを言葉でうまく説明できませんでした。
こういう本を読んで勉強し直したいものです。
なずなさんの文章、とても説得力がありますね。
ぜひ、私も読んでみたいです。

| ナン | 2009/01/21 22:03 | URL |

ナンさんへ

この本の中で例に出されているのが「3びきのこぶた」
…ということで、ナンさんも読んで下さいね!
絵本の読み聞かせについての本、は他にも結構ありますが、
昔話から創作児童文学まで見通せる本、ってあまりないので、
とても参考になりました。

| なずな | 2009/01/22 06:56 | URL |















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